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アニメーションを制作することになった場合、自社・他社、どちらで制作する場合においても、アニメーションの企画内容を大まかに考えなくてはなりません。
内製するか外注するかは目標とする指標やかけられる予算・人的リソースを考えた上で検討しなくてはなりませんが、かけられる予算とリソースを決めるためには、アニメーションをどんな内容にしたいのか、認知拡大・問い合わせを増やしたいのかなど、目的を明確にする必要があります。
では、いざ制作しようとしたときにどのように制作するべきなのでしょうか。この記事では、アニメーション制作のための企画書の書き方について、詳しく解説をしていきます。
外部へ制作依頼をする場合に知っておくべきリスクについては「動画制作を依頼するのはリスク?後悔しないアニメーション動画制作の依頼方法を解説」がおすすめです。
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アニメーション制作プロセスは複雑なため企画が不可欠
制作の前に、「何を」「何のために」「どのように」「いつまでに」といった基本的な要素をまとめ、企画書に落とし込みます。アニメーション制作の全てが企画内容を記した企画書から始まりますので、その重要性は非常に高いものとなります。
アニメーション制作のフローをまとめると、下記のようになります。
アニメーション制作のプロセス(工程)
制作資金の調達や、チーム発足、チーム内での企画案を練っていく中で、外部に委託する場合には制作会社を決定したり、内製する際にはキャスティングをしたりしていきます。
フローにおける用語紹介および詳細説明
①企画・シナリオ構成
アニメーション制作におけるスタート地点となります。最初に企画書を作成し、それをもとにシナリオ構成をしていきます。「起承転結」となる基本的なシーン分けを行い、企画とシナリオ(脚本)が制作者同士で一貫した認識になることで、制作が円滑に進められるという役割を持ちます。
個人的には、起承転結はストーリー構成ではなく、感情の波のような盛り上がりを表しているものだと考えています。ストーリー構成とは、冒頭で盛り上がるシーンを先に見せたり、主人公のパーソナリティを見せて共感を狙い、困難に遭遇した際に導き手によって乗り越えていくといった話の流れです。
国内では表現が先行しているケースが多いですが、ハリウッドでは体系化されたシナリオ設計は、映画や多くの共感を得たアニメ作品などを参考にすると良いでしょう。
②絵コンテ
アニメーション制作の行程においてかなり初期の段階で作られる設計図のようなものです。構想をラフ絵やテキストでアウトプットして、ドキュメント化していくことで制作されます。絵コンテを初期に作成する最も大きな理由として、依頼者や企画者の考えを具体的にチーム全員の目に見える形にして、以後の制作をリードすることが挙げられます。
③原画・動画制作
原画には大きく分けて、「第一原画」「第二原画」があります。第一原画では主にレイアウトやラフな原画(ラフ原)を作っていきます。第二原画では、第一原画の修正を行ったり、キャラクターの描きこみをしたりといった作業をしていきます。
④撮影・編集
シナリオや絵コンテ、原画などの素材をもらい、素材を合成し、作品のイメージに合わせて特殊加工などを行います。
⑤アフレコ
「アフターレコーディング」の略で、アニメーションの映像が出来上がった後に、音声を録音することです。
制作を始めると、作業単価によってコストが積み重なること、工程が後に戻ることはないことから、初めに決める企画の内容が煮詰まっていなければ、アニメーション自体を活用できなくなってしまいます。
これらの制作フローには多くの人件費が掛かっています。自主制作アニメクリエイターによる「インディーアニメ」を活用することで、多くの人件費を節約して手軽にアニメーション動画を制作することも可能です。詳しくは以下の記事で解説しています。
アニメーションニーズは増えてもビジネス向けの企画者が少ない
近年において、アニメーションを活用した「アニメマーケティング」を導入する企業担当者の方が増えています。株式会社 帝国データバンクの「アニメ制作業界動向調査」によると、2020年には新型コロナウイルスの蔓延により、市場規模が縮小したものの、それまでアニメ制作業界は急成長を遂げてきました。
また、アニメーションが需要高まっている背景の一つとして、アニメーションが幅広い年代に受け入れられているという背景があります。「アニメマーケティング白書2020」によると、国内のアニメ視聴者数は3500万人を超え幅広い年代かつ多くの方に視聴されている結果が出ています。
急成長を遂げてきたアニメーション業界ですが、ご存知の通り、人気が高まっているアニメーションの良さとして、キャラクターを用いることにより親しみやすさがでるというメリットや、実写では難しい構図の撮影でも、アニメーションの多彩な表現方法によってわかりやすく伝わりやすくなる、といったメリットが挙げられます。
さらに、キャラクターを使用することによって声やビジュアルを自由に表現することが可能なことから、アニメーション動画の制作需要が高まってきたと考えられます。
このようなアニメーション動画の良さを生かした、「アニメマーケティング」が注目されています。「アニメマーケティング」については、詳しくは下記の記事で解説していますので、ご覧になってください。
アニメーション制作に不可欠な企画書の書き方
では、実際に企画書の書き方について解説していきます。企画書を作成しようとした際に、多くの方は「フォーマットはどうしよう」「どこかにテンプレートはないかな」と考える方が多くいらっしゃいますが、実は書き方やフォーマット自体は重要ではありません。
自社の商品やサービス、伝えたいことを明確にすることが最重要となり、企画書とは「何を」「なんのために」「どのように」「いつまでに」制作したいのか、アニメーション制作における想いをぶつけるものとなります。
企画書を作成する際に考えるべき観点は、以下の通りです。
ターゲット・目的・コンセプトを明確にする
自社の商品をユーザーが購入してくれることを目的としている場合には、商品の特徴や具体的メリットを伝えることが大事になりますし、認知拡大を目的としている場合には、商品名を強調することでユーザーに印象をつけたり、インパクトのある動画ストーリーにしたりという風に、目的によってアニメーションの方向性が大きく変わって来るのです。
ストーリーの概要と登場人物
どんなストーリー展開にして、どんな容姿・性格のキャラクターが、どのような困難を乗り越えるのか、何を目指しているのかなどを簡単にまとめた概要が必要です。作品を通して、どんなことを伝えたいのかを明確にすることが重要です。
予算金額・納期の確認
企画書に欠かせないのが、制作にかけられる日数と費用面です。かけられる予算はアニメーションの尺の長さやクオリティに影響するため、企画書に記載することが重要です。
また、どれくらいのスパンで制作を依頼していくのかによっても当然費用は変動します。
企画にはポイントがある
ここまでに企画書の書き方を解説してきましたが、他の通常業務もある中で企画内容を練り上げるのは困難です。なにより、過去の歴史から、シナリオには対立構造や導き手によって困難を乗り越えていくなど、失敗しづらいポイントが分かっています。
さらに、ブランドのストーリーをアニメにするような場合は、視聴者であるブランドの顧客を主人公にして共感を得られるようなマーケティング思考とプロモーション知識も求められます。そんな場合には、やはりプロモーションに強い制作会社に企画から相談することがおすすめです。
当社では、もちろん企画もヒアリングしながらサポートできますので、目標にあったアニメーション動画を制作することができます。2,000名ほどのクリエイターネットワークを持っているため、希望するイメージに近いテイストも実現しやすいはずです。ぜひ、当社の「制作事例」をご覧になって、参考にしてみてください。
アニメの企画書の書き方についてのまとめ
ここまでのポイントをまとめます。
・企画書を書く前に、基本的な要素(何を、何のために、どのように、いつまでに)をまとめる
・企画書がアニメーション制作の全てのスタート地点となり、その内容が良い作品になるかを左右する
・「起承転結」を含む基本的なストーリー構成の重要性と、制作者間での共通認識の確立が大切
・絵コンテは、アニメーション制作の初期段階で作られる構想をラフ絵で可視化したもの
・絵コンテを作成する理由は、依頼者や企画者の考えを具体化し、制作チーム全員で共有するため
・ターゲット、目的、コンセプトの明確化が企画書作成の最重要ポイント。
・企画書は、概要と登場人物、予算金額・納期・ターゲット・目的・コンセプトなどの記載が重要
これらのポイントを踏まえ、アニメの企画書を作成する際には、明確な目標設定と詳細なプロジェクト計画が成功のカギとなります。ぜひ、ポイントを押さえた企画書を作っていきましょう。
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