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弊社はYouTube運用をしたい方とお話をする機会が多いのですが、動画制作について「自分で制作するか依頼するか迷っている」というお話を多く伺います。
外注するか個人で制作するか論点となってくるのが、費用と制作工数だと思います。外注する場合は、工数はかからないものの外注費用が高くついてしまいますし。反対に、個人での制作では費用が抑えられるものの、制作に関わる工数が莫大となってしまったり、クオリティが担保できなかったりしてしまいます。
しかし、弊社で多くの漫画家を抱えている中でわかってきたのは、近年では、外注せずともクオリティが高く制作できるツールが人気となっているということです。そして、個人で制作した「WEBアニメーション」を、インターネット上で活用しようとする方が増えてきています。個人で勉強をし、WEBアニメーションを制作することで、費用を安く抑えられ、効果も見込めると期待が高まってきています。
では、WEBアニメーションではどんな効果が期待でき、どのように制作することができるのでしょうか。この記事では、我々アニメーション制作会社の観点から、今回はWEBアニメーションをテーマに、「WEBアニメ」とはどういったものなのか、個人で制作する際のおすすめツールまで詳しく解説していきます。これから動画制作をしたいと考えている方は、是非参考にしてみてください。
WEBアニメーション動画の種類や制作料金はこちらの記事がおすすめです。
アニメーションの人気が高まっている
アニメーションといえば、2020年頃に大ヒットした「鬼滅の刃」が漫画や映画でも大反響を及ぼしたことが印象に残っている方も多いかと思います。アニメーションの人気は「鬼滅の刃」だけにとどまらず、近年ではアニメーション業界全体として人気が高まっています。
「アニメマーケティング白書2020」によると、国内のアニメ視聴者数はなんと3500万人を超え、多くの方に視聴されていることがわかります。
出典:アニメマーケティング白書2020「エンターテイメント分野の消費動向調査」(株式会社KADOKAWA Game Linkage)
アニメーションの人気に対して、「若年層にしか刺さらないのではないか」と疑問をお持ちになる方も多いですが、年代別では40代の視聴者の方が最多となっている結果となっており、若年層だけにとどまらず、アニメーションは幅広い年代に愛されています。
WEBアニメーションとは
上記で説明したように、業界全体で人気が高まるアニメーションですが、「WEBアニメーション」はこのアニメーションの種類の中の1種類となります。公開される範囲によって名称は異なり、他には「映画アニメーション」「テレビアニメーション」といった種類もあります。
「WEBアニメーション」の特徴は、簡単に下記の3点です。
- WEB限定で公開されるアニメーションを指すことが多い。
- この場合の「WEB」とは、YouTubeやSNSなどのオウンドメディアを指すことが多い。
- インディーズ作品=個人制作を指すことが多い。
「アニメーション」の言葉に「WEB」といったキーワードが追加されたことで少しイメージがしにくくなってしまったかと思いますが、「WEBアニメーション」とは公開される範囲が通常のアニメーションよりも狭まったものを指し、公式サイトやYouTube限定で公開されているアニメーション動画のことを指します。
また、この場合の「WEB」とは、自身の運営サイトやYouTube、TwitterやInstagramといったオウンドメディアを指すことが多いです。さらに、外注によって制作していない自主制作アニメである「インディーアニメ」を示す場合もあります。
WEBアニメーションの事例
2007年に、「ヤッターマン」(制作:タツノコプロ/読売テレビと東芝がコラボレーションを行ない、デジタル機器や白物家電などの当社製品をモチーフにしたキャラクターが登場するWebサイト「ヤッターマン×トウシバ」が公開されました。
出典:新作アニメ「ヤッターマン」*1とコラボレーションしたWebサイトを公開(2007.12.20) | (TOSHIBA)
このアニメーションでは、「ヤッターマン」の世界観とキャストはそのままに、東芝商品であるPCや液晶テレビが登場するアニメーションとなっており、WEBアニメーションならではの仕掛けとして番組の最後にはオリジナルデスクトップ壁紙のプレゼントがあるなど、テレビとは異なるアニメーション表現として話題になりました。
なお、PRを目的としたアニメーション動画は「【PR動画事例】企業のPRアニメーション動画を制作会社が解説」で詳しく解説しています。
WEBアニメーションのメリット・効果
そもそも、アニメーションの良さとはサービスや商品の魅力が伝わりやすいところです。自由な表現で視覚的に理解しやすく、魅力を伝えることや、表現しにくい数値などの情報もわかりやすくなります。さらに、アニメーション動画では実在人物の顔出しが必要ありません。声もビジュアルも自由に表現することが可能なことから、アニメーション動画の制作需要が高まってきたと考えられます。
WEBならではのメリットと効果
通常のアニメーションのメリットに加えて、「WEBアニメーション」ならではのメリットがあります。そのメリットとは、主に下記の3点です。
- WEB媒体との親和性が高い
- どこでも視聴できる手軽さがある
- WEBでとどめられているため料金が安く済ませられる
それぞれ詳しく解説してきましょう。
WEB媒体との親和性が高い
WEBアニメーションは冒頭でも解説した通り、WEB限定で公開するアニメーションとお伝えしてきました。例として挙げた「ヤッターマン × 東芝」では、番組の最後にはオリジナルデスクトップ壁紙のプレゼントがあるなど、WEB媒体ならではの工夫が可能になります。
また、SNS、オウンドなどでの告知にリンクを遷移させやすいことから、他社とのコラボレーションが可能になったり、キャンペーン告知などといったものも合わせて認知を高めることができることがメリットの一つとしていえます。
他にも、WEBでアニメMVを公開する音楽アーティストも増えてきました。詳しくは「アニメーションMVとはなに?尺の短いアニメ作品が急増している理由とは」で解説しています。
どこでも視聴できる手軽さがある
これは「WEB媒体と親和性が高い」ことにも関連しますが、アニメーションなどの動画を視聴する環境は家の中だけではありません。例えば、通勤通学の際の電車の中やレストランなど、音を出しにくい場所も挙げられます。
こうした音の出せない状態での動画視聴には、アニメーションが適しています。アニメーションは、視覚的な表現の柔軟性があるため音がなくても情報を伝えやすいのです。音がなくても伝わりやすいことは、スマートフォンで外出先などでも動画を視聴されることが当たり前となってきた現代において必須と言えるでしょう。
こうした理由から、WEB上にアップロードされるアニメーションの数が増えてきているのです。
WEBでとどめられているため料金が安く済ませられる
WEBアニメは、YouTubeやSNSなどに動画をアップロードするだけで公開できるため、CMやバナー広告の制作と比較すると、トータル的に必要な費用を抑えられます。また、最近ではWEBアニメーション制作専用のツールが普及してきており、個人でも制作することが容易になっています。
このように、アニメーションをWEBで公開することにはさまざまなメリットがあります。では、どんなツールを使ってWEBアニメーションは制作することができるのでしょうか。個人制作の際によく使われているアニメーション制作ツールを3つご紹介していきたいと思います。
おすすめ制作ツール3選
Animatron Studio
Animatron Studioの特徴は主に3つ。
- 「Lite Mode(簡易モード)」上級者向けの「Expert Mode(エキスパートモード)」の2種類が用意されている。
- フリープランがある
- ビジネスや第三者に譲渡ができるプランも用意されている
VYOND
クラウド型動画作成サービスであるVyondの特徴は、大きく5つあります。
- 素材を並べるだけで動画が作成できる
- 作成できるアニメーションの種類は「コンテンポラリー」「ビジネスフレンドリー」「ホワイトボードアニメーション」の3つ
- クラウド型の動画作成サービスであるためPCにソフトをダウンロードする必要がない
- 正規パートナーがいるため、サポートが充実している
- 料金は少々高額となっている。
出典:「VYOND の始め方 」 ビジネスアニメ制作ツール VYOND - ウェブデモ
Videoscribe(ビデオスクライブ)
Videoscribeの特徴は主に4つあります。
- ホワイトボードアニメーションの作成ができる
- 素材が用意されているため素材を選択するだけで動画制作が可能
- 料金が低額
- 操作画面は英語表記
出典:Videoscribe公式サイト「Pricing」
それぞれのツールについて、詳しくは下記の記事で解説しています。
自分で制作できるのか?
これらの制作ツールを用いても、初心者にはハードルが高いと思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。アニメーション制作を個人で制作するメリットとデメリットには、下記のようなものが挙げられます。
個人制作のメリット
- 外注するのに比べて費用を抑えることができる
- 制作のノウハウが社内に蓄積される
個人制作のデメリット
- 本業に加えて制作する時間・工数がかかる
- 目的にあったアニメーション制作をするには難しい
詳しくは下記の記事でも解説しています。
NOKIDが制作したアニメーションの事例
株式会社NOKIDは多くのクリエイターを抱えており、多くのアニメーションを制作できる体制が構築されています。そのため、アニメーションのような手間が掛かるコンテンツのシナリオ設計、キャラクター企画まで、全て一気通貫で制作が可能です。
また、アニメーション制作だけでなく、登場するキャラクターのIP(知的財産)ビジネスへの展開を考慮した上での制作企画から配信までのサポートをしてくれるサービスですので、WEBアニメーションについてご興味がある方や、アニメーション制作の依頼をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。
▼NOKIDが手掛けたWEBアニメーション
出典:「【好きなことを諦めない篇】Project Young. Compilation Video Film:A 主題歌:Eve」
その他の制作実績はこちらでご覧いただけます。
https://nokid.blog/works/